作業内容

仕事の内容は、警察が遺体を運び出した後の屋内外の汚染除去、血液や体液の処理、臭いを消臭する作業、消毒、ハエ、うじなどに代表される害虫の駆除などです。

葬儀に際しては、遺体処理、納棺、搬送、火葬まで請負います。場合によっては、エンバーミングといって、遺体を消毒や保存処理、 また必要に応じて修復することで長期保存を可能にすることをします。日本語では、死体防腐処理、遺体衛生保全などともいいます。 土葬が基本の欧米では、遺体から感染症が蔓延することを防止するために行います。

エンバーミングの手順

@全身を消毒及び洗浄する。
A遺体の表情を整えたり、ヒゲを剃ったりします。
B首を少し切り開き、動脈より体内に防腐剤を注入する。同時に静脈より血液を抜き出します。
C腹部に約1cmの穴を開け、そこから鋼管を刺し胸腔・腹腔部に残った体液や、腐敗を起こしやすい残存物を吸引し除去します。また同時にそれらの部分にも防腐剤を注入します。
D切開を施した部位を縫合し、事故などで損傷箇所がある場合はその部分の修復も行います。この時、切開を行った部分にはテープ等を貼り目立たなくします。
E再度全身・毛髪を洗浄します。
F衣装を着せ、表情を整え直した上で納棺します。

防腐剤の交換など定期的なメンテナンスを行えば、生前の姿のまま保存展示を実現することが可能です。 ロシアのレーニン廟には、1924年にレーニンが死去した際、その遺体にエンバーミングが施され、現在も保存されています。 ほかにも、ホー・チ・ミンや毛沢東、フィリピンの独裁者マルコス、金日成などの人物が永久保存目的のエンバーミングを施されています。